「海辺のパビリオン」2021年度グッドデザイン賞を受賞しました。

◼︎設計コンセプト
敷地周辺にはそれぞれ便宜的に建設された既存トイレや東屋、コンテナハウスのカフェなどが散在していた。こうした既存環境を緩やかに統合し、茫漠とした自然に人々が向き合う拠り所となる、海岸に沿って配置された独立壁と、その上に機能的な必要に応じて掛けられた覆いによるシェルターが構想された。一期では様々な使用への対応と同時に海への眺望を最大化するため、45度傾けた木造平行弦トラスによる、最大スパン9.9m、全長20mの大屋根をかけた。二期においては一期と同様の独立壁が海岸に沿って配置され、2つのRC屋根とタープが、必要なサイズや数に応じてその壁の上にかけられることとなった。これらの壁・屋根は海辺での人々の振る舞いをサポートするインフラとなる。新たに挿入された活動の拠り所となる要素と既存環境の要素が調和し、それらの集積の中に人々の活動が展開する、集落のような風景の構築を目指した。

◼︎評価コメント
周防灘に向かって「鼻」のように突き出した岬の人工海浜沿いにあるキャンプ場施設のパビリオンとランドスケープである。公共整備された海沿いの施設を民間企業に事業委託し、地域の自然環境を活かしたグランピングによって持続性のある官民連携事業を目指している。計画地は豊後高田市内から車で30分ほどの風光明媚な場所にある。コロナ禍を受けて半屋外で過ごせる場所の需要が増加傾向になる中、九州で唯一感染症対策とプライベート空間が確保されたキャンプ場として紹介され、利用者数も年々拡大傾向にあるという。その背景には、若者への訴求力を備えたデザインクオリティに加え、地域の素晴らしい自然環境の存在があることを忘れずにいたい。グランピング事業が、自然ともにある持続可能なライフスタイルの発信拠点になることを願っている。

◼︎審査員
伊藤 香織 氏
五十嵐 太郎 氏
西村 浩 氏
平賀 達也 氏

◼︎海辺のパビリオン
プロデュース パーフェクトビーチ・里海ヘルスツーリズム推進協議会
運営     株式会社FoundingBase
設計     建築 株式会社TOASt、Masaru Otsuka Architects、ジミクロ
       構造 建築食堂
施工     株式会社菅組
写真     鈴木淳平建築写真事務所

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