区画整理事業により古くからの商業的な街並みが一新した地域に建つ店舗と共同住宅の小さな複合ビル。目抜き通り沿いの建物として周囲に対して店舗の視認性と賑わいの表出と同時に、居場所としてのテラスを備えた住宅が求められた。施主の思い入れのあった以前の家に含まれた建築的要素を参照し、壁を穿つように多様な開口を設けることで、複雑さや多様さを主調とした建物の表情を与え、街に賑わいや場所性を表出させることを意図した。テラスをインナー化し、構造フレームの外側にスクリーンとしての外壁を設けることで、アーチ型の窓や二層分の大開口など、多様な開口による複雑なファサードを可能とした。また、側面の梁を壁状の逆梁とすることで、建物側面に天井高さまで開口を設け、採光効率を高めることで将来的に両隣に同規模の建物が建った際にも十分な採光を得られることを意図した。壁面に穿った開口からは 300mm 程度テラスが飛び出し、庇として外観に表出している。この庇は外観上の複雑さを助長すると同時に、このインナーテラスが半外部の部屋のように機能しながら、街にも身を乗り出せる開放性を備えることで、街と建物の境界を曖昧化している。 
受賞歴
2026.10 2026年度グッドデザイン賞・金賞
2026.04 大東建託「新たな賃貸スタイル部門」審査委員特別賞
2025.11 第67回神奈川建築コンクール 住宅部門 優秀賞
メディア掲載
2026.04 雑誌【新建築】掲載
2026.02 WEB【タウンニュース】掲載
2025.11 新聞【建設通信新聞】掲載
2025.11 新聞【建設工業新聞】掲載
2025.11 新聞【神奈川新聞】掲載
竣工        2023.11
用途        複合(店舗、事務所、共同住宅)
担当        小滝健司、高藤万葉
敷地        神奈川県川崎市
規模        RC造・地上6階
敷地面積      157.89㎡
建築面積      135.27㎡
延床面積      597.19㎡
建主        個人
設計        建築 株式会社TOASt、平野優太建築設計
          構造 オーノJAPAN
          設備 株式会社山崎設備設計
          照明 麻田勝正
施工        株式会社白石建設
鋳物製作      PAGE ONE合同会社
ステンドグラス修復 葛籠屋工房
写真        中山保寛写真事務所

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